雪眼炎 (よくある目の病気 55) | 京橋クリニック眼科は大阪市都島区、京橋駅前の眼科専門のクリニックです。

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目の病気一覧

雪眼炎 (よくある目の病気 55)

「よくある目の病気」

第55回は、雪眼炎(せつがんえん)です。

 

俗に、ゆきめと言われています。

 

 

【症例】

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47歳男性。昨日から雪山に行っていて、今日のお昼頃帰ってきた。

左眼がヒリヒリ痛い、涙が出る、かすんで見える、ゴロゴロする

左眼の角膜に多数の細かいびらんを認める(雪眼炎)。

 

 

【症状】

ゴロゴロする

眼が痛い、眼が開けられない

涙が出る

充血

かすむ、まぶしい、見えにくい

 

 

【原因】

冬山登山、スキー、スノーボードなど、雪山へ行き、サングラスやゴーグルを着用せずに直接紫外線を浴びることにより、その後8~12時間後に角膜上皮障害を発症します。

紫外線を浴びた直後に症状が出ることはなく、家に帰ってきた頃に症状を自覚します。

角膜は、紫外線の約90%を吸収します。過剰な紫外線は角膜の上皮細胞を障害し、細胞を壊死に至らせ、点状表層角膜症(第45回 参照角膜上皮びらんが生じます。

まれに虹彩炎といって、眼の中に炎症を発症する場合があり、症状が悪化すると眼痛がひどくなり、眼を開けていることが辛くなります。

また、電気眼炎(でんき がんえん)といって、雪山だけでなく、殺菌灯や、電気溶接などといった人工灯から発生する紫外線を直接見ることでも発症する場合があります。

 

 

【治療】

角膜保護剤、上皮再生促進剤、抗生物質の点眼液、眼軟膏を用います。

虹彩炎を発症している場合は、抗炎症薬を追加することもあります。

 

 

(監修 京橋クリニック院長 佐々原学)