「よくある目の病気」
第38回目は、結膜異物 (けつまく いぶつ) です。
【症例】
57歳女性。ハードコンタクトレンズ使用者。
顔を上に向けて点眼薬をさした後から、左眼が見えていないことに気づく。
レンズがずれて結膜嚢にはまりこんでいた。
49歳女性。ソフトコンタクトレンズ使用者。
昨晩左眼のレンズを外したら、レンズが半分しか出てこなかった。
レンズの残り半分は結膜嚢にはまりこんでいた。
34歳男性。昨晩から右の上まぶたが腫れていて、異物感を感じる。
抜けたまつげがマイボーム腺の分泌口にはまりこんでいた。
【症状】
異物の種類や障害の程度によってさまざまな症状が出ますが、
主に痛み、異物感、充血、流涙などがあります。
痛みがひどい場合、目を開けるのが困難になることもあります。
【原因】
さまざまな異物があります。
よくある結膜異物の原因としてコンタクトレンズ(特にソフトコンタクトレンズ)が結膜の奥深く(結膜嚢:けつまくのう)にはまり込んでしまい、自力で取れないというものがあります。こういう場合は眼科で取ってもらう方が良いです。
また別のよくある結膜異物の原因として、マイボーム腺の分泌口や涙点に抜けたまつげがはまりこんでしまい、角膜や結膜を傷つけるというものがあります。
【治療】
まず異物をしっかりと確認し、除去します。
異物除去後、念入りに目の洗浄を行い、必要であれば点眼薬を投与します。
障害の程度によっては眼軟膏が必要な場合もあります。
(監修 京橋クリニック院長 佐々原学)