結膜嚢胞(よくある目の病気 36) | 京橋クリニック眼科は大阪市都島区、京橋駅前の眼科専門のクリニックです。

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目の病気一覧

結膜嚢胞(よくある目の病気 36)

 シリーズ 「よくある目の病気」

第36回は結膜嚢胞 (けつまく のうほう) です。

 

結膜嚢腫(けつまく のうしゅ)とも呼ばれています。

結膜に袋状に液体がたまり、球状に盛り上がります。良性腫瘍の一つに分類されています。

 

 

【症例】

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57歳男性。左眼に異物感を感じ、よく見ると白目にでき物を見つけたということで来院。

ゼリー状の隆起結膜嚢胞を認める。

3週間後には自然消失した。

 

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19歳男性。いつからあるか不明だが、右眼の白目にゼリー状のでき物を見つけたと来院。

結膜嚢胞を生じている。

 

 

【症状】

大部分は無症状です。

大きくなったものでは異物感が出る場合もあります。

中には周囲に炎症を起こして、充血を伴う場合もあります。

 

 

【原因】

炎症、手術、外傷などがきっかけで、結膜上皮の細胞が結膜の内側(上皮下)に迷入することがあります。迷入した細胞はもともと結膜上皮として粘液を産生する能力をもっており、これらの細胞が上皮下で粘液を産生してしまうことにより、嚢胞が形成されると考えられています。

 

 

【治療】

大部分は症状が出ないため、治療を必要としないことが多いです。

しばらく経過をみていると、消退する場合も多いです。

根治を考える場合は、手術によって嚢胞と付近の組織ごと切除してしまう(全摘出)、という方法を採ります。これは再発を防ぐためです。

細い針で嚢胞を刺して(嚢胞穿刺)、貯まっている液体を排出する処置をすることもあります。しかしながら粘液を産生している細胞自体は残存しているため、再び嚢胞が形成されてしまうことが多いです。

 

 

(監修 京橋クリニック院長 佐々原学)