結膜びらん(よくある目の病気 37) | 京橋クリニック眼科は大阪市都島区、京橋駅前の眼科専門のクリニックです。

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目の病気一覧

結膜びらん(よくある目の病気 37)

シリーズ 「よくある目の病気」

第37回は、結膜びらんです。

 

びらんとは、医学用語で「皮膚や粘膜面の限局的な欠損のうち、深さの浅いもの」という意味です。

簡単に言えば「浅い傷」ということです。一般的には傷跡(瘢痕:はんこん)を残さずに治癒します。

傷が深くなると潰瘍(かいよう)と呼びます。びらんは漢字で書くと「糜爛」という難しい漢字になります。

結膜組織は、上皮層固有層からできています。結膜びらんとは、この上皮組織が剥げてしまい傷になっている状態です。

結膜角膜は外界に接しているので、びらんになりやすいと言えます。

 

 

【症例】

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55歳男性。

昨日から右眼が充血していて、ゴロゴロと異物感を感じるとの訴えで来院。

右眼の眼球結膜に比較的大きめの結膜びらんを認めた(写真の緑色で染まっている範囲)。

 

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同じ症例。

自分の抜けたまつげが上まぶたのマイボーム腺にはまりこんでおり、このまつげが眼球結膜(白目)を直撃することによって、結膜びらんを生じていた。

まつげを除去することによって症状は改善し、結膜びらんも治癒した。

 

 

【症状】

びらんの程度が軽い場合(点状の細かい傷)、無症状であることも多いです。

びらんの程度が重い場合(範囲の広い傷)、充血異物感痛みしみる、などの症状が出ます。

角膜に比べ結膜は感覚が鈍いので、症状の程度も角膜びらんに比べて軽くなります。

 

 

【原因】

直接の外傷薬剤が目に入る、異物が目に入る、などの場合は比較的大きなびらんが形成されることがあります。

細かいびらんは、主に乾燥によるものが多く、ドライアイコンタクトレンズの装用などで生じることが多いです。

 

 

【治療】

まず目の中に薬剤異物が残存していないかどうか、よくチェックして除去できる原因は物理的に除去します。洗眼を念入りに行います。

大きな結膜びらんは感染の原因になることもあるので、抗生物質の点眼上皮保護剤の点眼、場合によっては眼軟膏を使用します。

細かい結膜びらんの場合は、上皮保護剤を点眼したり、経過観察になる場合もあります。コンタクトレンズ装用者の場合は、コンタクトレンズの使用状況を詳しくチェックして改善できる点があれば改善するようにします。

 

 

(監修 京橋クリニック院長 佐々原学)